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4月 疲弊する職場環境--仕事は厳しい!

大学時代の友人に30年ぶりに会った。彼女は小学校の教員を35年間も続け、体がぼろぼろになったから、もう休みたいということで退職したようだ。ショックだった。何度も電話ではお話ししていて、会いたいね、とは言っても、とてもその時間をつくれないほどの激務だったらしい。ご主人も同じく教員だったが、2年前にやはり退職。まだ定年まで5年以上あったが、もう精神的にも肉体的にも持たない、と。学校の現場ではいったい何が起こっているのだろうか。

退職はしても、彼女は悠々自適とはいかず、時間講師として小学校で数学を教える、と言っていた。いま、東京都の小学校では、教員を時間講師に置き換えることが盛んに行われている、という。時間講師のほうが教員を採用するよりもよほど安く上がるからだとか。一週間に20時間ほど教えて、一ヵ月の報酬は現役時代の半分ほど。これは高いのか安いのか。個人的には35年のベテラン教員をこんなに安く使っていいのかと思う。いまは、日本中、どこの職場も、働く人の疲弊が進む。教育の現場までこうだと将来の子どもがどうなるのか心配になる。教育の現場はたしかに忙しすぎる。30年間、わたしに会うこともできないほど、時間に追われ続けてきた、というのだから、そのすさまじさは想像できる。家庭があり、子どもを育て、両親を看取り・・・となると、そうなのかなと納得する。自分の子どもには料理もまともに作ってやれず、勉強もろくにみてやれず、二人の子どもはいい大学には入れなかった、とこぼす。わたしも20代の半ばに、ほんの短期間、産休補助教員をしたことがある。そのときもやはり、あまりの忙しさに戸惑った。教材研究、職員会議、家庭訪問、子どもへの配慮、先生同士のつきあい、通知箋・・・。授業が終わったあとのほうが忙しかったことを思い出した。

つい最近、大手出版社を退職した女性編集者にも同じような話を聞いた。その人はまだ40代だが、連日、深夜に帰ってくるほど忙しく,子育てができない。給料も成果主義になり長時間労働の割には安いという。そうしてとうとう体がぼろぼろになり、退職を決断したらしい。辞めるのはつらいが、もうそんなことを言っていられないほど疲れ切ってしまったと・・・・・・。表面的には華やかだが、大手出版社もこうなのだ。
これらの話を聞いて、少しずつ自分の将来の問題が現実味をおびてきた。生涯現役でやれるほど小出版社の存続は甘くない。むしろ、厳しい仕事。経営が成り立たなくなるほど変化の激しい時代だから、よくよく考えなくてはいけない。同業者の友人を見ても、出版社の経営に専念できる人はごく少数。経営が成り立たないのだ。一人、またひとりとこの世界から去っていく。もちろん、才能のある人は編集者と執筆者を兼ねて仕事を開拓しているが。わたしのような 凡人は消え去るのみか。

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小社HPのトップページにも書きましたが、4月10日発売の雑誌『クイック・ジャパン』77号(太田出版)にライターの北沢夏音さんが、『マイ ガーデナー』(紡木たく著)を取り上げてくださいました。この『クイック・ジャパン』の記事は、おどろきの連続で、紡木たくファンはもちろんのこと、多くの人にぜひとも読んでほしい内容。おもしろくて、切ない極上のエッセイに仕上がっています。

 

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