『ホットロード』(集英社)が代表作の漫画家紡木たくさんに、今から3年前の11月に初めてにお会いした。彼女の描くコミックの主人公にそっくりの華奢で美しい人が現れた。素敵なファッションも印象的だった。どうしても描いていただきたいテーマがあったので、ずうずうしくも書き下ろしの作品をお願いした。普通なら、とても小社のような小さな出版社ではかなわない夢である。ところが、彼女は“描きます”と言ってくださったのだ。夢のように思えた。それから3年。待ちに待った作品をようやくいただいた。今は校正の最中で、11月末には形になる。発売は12月初旬の予定で進行中。
集英社以外の出版社から作品を出すのは初めてのことで、紡木たくファンにとっては画期的なできごとらしい。すでに「紡木たくファンサイト」にはこのニュースの書き込みがあって、おどろいてしまった。しかし、もう引退してしてしまった、と思われていた紡木たくさんが、こんなに小さな出版社の求めに応じて書き下ろし作品を描いたということ自体が奇跡のようなことなのかもしれない。
小社にしても奇跡としか思えない出来事だ。これが読者にどのように受けとめられられるのか。
<新刊情報>
2007年12月初旬刊行予定
マイ・ガーデナー(My Gardener)
紡木たく著
192頁 A5判 定価:本体1500円+税
ISBN978-4-434-10674-3 C0079
16歳になろうとするさなは、自分が誰と生きていいのかわからない。
母は再婚し、新しい家族ができた。妹は愛おしい存在。それなのに…。
ごく普通の日常の中の、うもれそうな少女の前に、一人の人が歩いていた。
『ホットロード』の紡木たくが“ほんものの愛とは何か?”をテーマに描いた書き下ろし作品。
<紡木たく>1964年神奈川県横浜市生まれ。1982年、17歳の時、別冊マーガレット「待ち人」でデビュー。『ホットロード』は少女漫画に新しい世界を拓き、読者から圧倒的な支持を受けた。著書に『ホットロード』『瞬きもせず』『やさしい手を、もっている』『小さな祈り』『かなしみのまち』『机をステージに』など多数。