この本の元になった原稿は2000年の春頃から図書館流通センターで発行している『図書館の学校』に29回にわたり連載されたもの。連載の初期から、内容が面白いので単行本にする時は小社にいただきたいと思っていた。いつか本の雑誌から発行された『戦後「翻訳」風雲録』(宮田昇著)に匹敵するような資料になるのでは、と感じたからだ。
これを小社から発行することに決まるまでには、やはり紆余曲折があった。小社のような小出版社では著者にとっては不利だから、当然もっとちがったところから出したいという希望もあったと思う。しかし、最終的には縁があり9月に発行のメドがたった。部数が少ないせいもあり、上製本、300ページ、となると原価も相当にかかり、定価も1900円に跳ね上がった。 最近は本がますます売れなくなっているので、「売れるだろうか」と不安に感じる。しかし資料的にもいいものなので、自信をもって出版しよう、と腹を決める。出版はいつも決断の連続だ。売りきる覚悟でがんばるしかない。 表紙画は銅板画家の市川曜子さんにお願いした。 渋くていい感じにできあがったと思う。